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2009年5月28日アーカイブ

元来やまとなでしことは、柳腰のふわふわ美人ではなく、力強い肝っ玉おっかあ的なものです。

武士である夫を支え、夫が気づかない間に力強い男に育て上げることを策略無く自然にできてしまうような男性的な力強さを持っているものです。

それでいてとても女性的であり、私のような男にはもったいないタイプが本来のやまとなでしこです。

ふわふわ美人も素敵ですが、そういう女性も素敵です。


そんなやまとなでしこを発見しました。

(この記事は連山で掲載していただいたものです。連山休止をきっかけにここに転載してみました。執筆途中で公開できなかった記事も修正を加えて掲載してみます。その後、「御蔵」、「秋月便り」の流れにそった記事を作成し、順次掲載していきます。これからどうぞよろしくお願いいたします。川原祐造)

 

1.日本人の良い面を浮き彫りにする古代文書の紹介

本居宣長など近代の神道学から、古事記・日本書紀は聖典のように位置づけられており、貴重である事はこれからも変わりませんが、他にも簡潔に日本文化の本質を表した古代文書が発行されております。有名なものに斎部広成の編纂した古語拾遺があります。


古語拾遺(WikiPedia)


他にも色々ありますが、ここでは今までほとんど知られていなかった『神令』(しんりょう)という古典を取り上げます。

 

『神(カミ)―現代科学と神道書『神令』を通して』小山悳子著 A5判・上製・360頁 本体:3,800円+税 ISBN4-8205-9319-6 20053月刊

   

出版社の解説:日本人が古来から育んできた神観念を明らかにする。本書は江戸時代に発見されて"偽書"として扱われてきた神道書『神令』を客観的・思想史的に分析し、神道の包容力を見出し、 著者の既刊『日本人の見出した元神』の主要部分の英訳 "THE JAPANESE AND KAMI"も収録。(著者には、『日本人の見出した元神(カミ) 『古事記』より『古事記伝』まで』)もあります。) 

アマゾンの解説:日本人が長い伝統のもと、育んできた本来の神道の姿を窺い知ることができるのが「神令」という古書である。この神書を中心に、科学的真理とも照合させながら、史料に出来る限り忠実に、神道の本質を追究する。英文論文も収録。」

ウェブ上の『神令』本文

2.『神令』の特徴

 文 字通り神からの法令とでもいうべき内容で、十戒などの各文化圏に発展した大宗教の道徳律 を記した物の様に、簡潔に人間が歩むべき道と、してはいけない事を示してあります。他宗教と違うところは、神令の道徳律は祝詞の要素も備えていることと、 日本の農耕社会を前提に書かれている事です。

国の民が守るべき人としての道を説くともに、驚くべきことは、すめらみことに対しても、道から外れた統治をすれば天がその報いを与えると戒めていることです。

こ れは、近世まで遡っても一般の日本人に知られていたとは言えない常識をひっくり返すような内容ですが、神話の世界ではなく現実世界で生きる存在と してすめらみことを見て、良い統治をおこなうように戒め、それを守ることを前提として神から権力を授けるという、倫理法則にかなった権力のあり方を古代の 日本が国レベルで知っていたことの証明となるでしょう。それでいて、すめらみことを敬う対象というよりも祀る対象として大切にしています。この位置づけは 西洋等と違って絶妙な点であると私は感じます。その起源と霊威から本質的に海外と違う点でしょう。

『『神令』はおそらく忌部氏に伝えられ てきたものではないか、と言われています。但し忌部氏は、肉食は禁ずるものの、牛の死肉を田んぼの畦道にお供 えするという日本では淘汰されざるをえない祭祀を行っていた氏族でしたから、『神令』が彼らの守っていた伝統かどうかは、今後の研究をまたなくてはなりま せん。

 それでも、著者の研究では忌部氏以外には考えにくいとの事です。

 他 の祭祀をおこなってきた氏族のように忌部氏も海外から移住してきた人たちで、その家系に 生まれた人に拠れば、遙か遠くから大勢で船に乗って延々海を漂って日本に着いたという言い伝えがあるそうですから、もしかすると、バビロニア、ペルシャや その周辺国の祭祀と法令を整備していた氏族なのかもしれません。

『神令』には神道はアニミズムにすぎないと決めつける西欧のネガティブな評価を訂正させるだけの力が含まれています。

民 は田植えや日常の仕事を感謝しながら行い、その成果を万物の根源たる存在に祈りをもって捧げ、統治者を神から与えられた物として敬い、統治者も民 を神から任された者として大切にする、宇宙と一体になって国を運営するという壮大なコスモロジーを背景に書かれている事が著者の案内で明らかになっていき ます。

 著者はこれを解読し、理論物理学者のホーキング博士や文化人類学者・思想家のレヴィ・ストロースと手紙でやりとりをして彼らの研究を援用し、神道がアニミズムではなく、言葉の蓄積は少なくとも壮大な体系を持った誇るべき教えである事を示しています。

短く書き表すなら、むやみに言挙げせず生き方を以て進むべき道を示し、土と宇宙と一つになって生きてゆき互いに大切にし合う、と言う事でしょう。

後半は英語版となっており、日本語話者以外にも伝わるように配慮がなされており、真の神道の姿、日本の霊性の一部(極々一部ですが)を明らかにする貴重な書物です。

3.『神令』をヒントに水素文明で役割を担う

日 本人もこのような新しい研究の成果を身につけて、私たちの国の伝統は客観的に見ても世界に貴重な糧と宝をもたらす潜在力を持っているものであり、 人の心を浄めて明るくし、西欧諸国以上に人間性にかなった社会を築く可能性をもたらすものだという事を再認識する必要があるでしょう。

そ うして、決して威張ることなく誇りをもって(驕りが出ると段々西欧の植民地主義と同じになっていきます。「実るほど頭の垂れる稲穂かな」と言うよ うに、本当に日本を理解できたら謙虚になります。)、人や生き物に優しくし合う文化を国内と海外に広めていく力を養いましょう。すぐには無理ですが、長期 的視野を持って着々と進めて参りましょう。

これからもこの国の民は分析的客観的な表現をする事が不得意かもしれません。しかし、手先が器用でものづくりにおいて秀逸なスキルをもつ方が多いのも変わらないでしょう。

メディアでイメージを通して国内に水素文明の知識を普及させながら、それと平行して、かつて文系と言われてきた人々も基礎的な理科系知識を学習し直して、それぞれの場でユニバーサリストとして活躍する事が求められる時代が既に来ています。

欧米では日本ほど文系理系を峻別することはないと聞きます。次世代に(今もですが)大人の国として大きな責任を担う事になる我 が国も、無用で行き過ぎた区別をやめて、それぞれの能力を最大限に発揮できる成育・教育環境を整えて、創造的な力を生み出せる社会に再編する必要があるで しょう。 (続く)

参照:

 

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川原 拝


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